LPIC/LinuCは取った方が良いが過剰な期待をしてはいけない、というのが結論かな。
また炎上しそうなネタなんですが、私は年齢や経歴的にサーバーエンジニアになって何年もしてから LPIC2を取った口なので、サーバーエンジニアになる登竜門として LPIC/LinuCを捉えている人には無駄な感想かも知れません。
私は業務で UNIXの Solarisを使ってはいましたが、ほとんどの仕事が Windowsサーバーだったこともあり Linuxに詳しかった訳でもありませんでしたから、LPIC受験は結構遅くて取得したのは 40代中盤の時です。
UNIXコマンドラインの知識はあったし、サーバー/クライアント/ネットワーク周りの知識がゼロではない状態での受験だったこともあり、LPIC1が半月、LPIC2が 1ヶ月半の計 2ヶ月で取得しました。
LPIC2は結構難しく、2ヶ月の間は私が仕事や生活の合間に取り得る勉強時間の全て受験に振ってしまい、かなり苦しかったです。
どんな勉強をしたかというと、白本と呼ばれる問題集をひたすら暗記しただけ。
途中までは Linuxの実機で確認していたんですが、単なる暗記試験だと気付いてからは実機を使うのはやめました。
白本に付箋を付けて、読んでは覚えるの繰り返し。
その結果、LPIC1からの 4科目を全て 90%くらいの正答率で一発合格でした。
とまぁ無事取得はできたんですけど、受験期間中に常に思っていたのは「他の事を勉強したい…」でした。
特に LPIC2は特定の OSSの設定を覚えるのが主で、「あんな重箱の隅的な事柄を『暗記』することにどれだけ意味があるんだろ…。」が素直な気持ちでした。
一所懸命に試験勉強はしたんですが、そもそもの受験料が高い、実務のリファレンスには成り得ない高価な参考書もなるべく買いたくない、だから最短で一発合格を目指す、という不順な動機のみで取り組みました。
端的に言ってしまうと、この受験にあまり長い時間をかけてはいけない、そんな気持ちでした。
LPIC3は「仮想」の試験を想定していたんですが、Kubernatesが勢いを増している中で Docker以降が殆ど扱いのない試験内容だったのと、試験は 1科目のみなのは良いんですが、受験料が 4万円越えということにビビって受けませんでした。
そうこうしていうるちに LPICと LinuCの分裂があり、当資格に対するイメージも悪くなってしまったのでした。
以上「受けない方がい〜な、コレは。」というディスりばかりになってしまいましたが、未経験者や経験の浅い人が勉強するには良い教材になるとは思います。
試験という区切りがありますから、ケツを叩かれる方が勉強できるという人には良いです。
逆に言われなくても自分でテーマを決めて勉強しちゃう人には、時間の無駄のように思います。
エンジニアを採用する立場の人には LPIC/LinuCの保持は分かりやすい指標になっているのでしょうけど、実務ができるかどうかとは全く関係ないというのが個人的な感想です。
なお、この資格は 5年で同位か上位の資格を取らないと失効してしまいます。
ですので維持に金がかかって仕方ないのと試験内容がトレンドから遅れているため、普段から自主的に勉強している程、この資格のために時間を割くかに悩むはず。
私はかつて保持者だったとは言え、再び取れと言われると少なくとも以前と同じ時間は必要になるでしょう。
2ヶ月あれば他の事の勉強も結構進みますし、どうにも LPICにそこまで傾倒できないというのが本音です。
経験者には旨味がないが、就職や転職には旨味がある、このギャップが歯がゆい資格です。
個人的にはこのテキストを勉強しておけば、資格はいらんのではないかと思うところ。
Linux標準教科書
もし私が就職面接する側になったとして、LPIC/LinuCを持っているだけの応募者と自宅で Linuxを実際にイジってる応募者がいたら、後者ですかなぁ。
両方やってるのがベストですが。
と、偉そうなことを言ってみるテスト。
やっぱり実践は必要っスよ。
ちなみに去年取った JavaSE 11 Silverは、黒本が¥4,000くらいで、試験が¥46,000くらいの一発勝負でした。
あれは門外漢の私には凄く勉強になったので、経験が浅い場合は試験勉強に効果があるのかも知れませんね。(高価だけに)
白本とはコレのことです。
試験のバージョン(世代)がありまして、この本を買うときには常に最新のものを得るようにして下さい。
合格したらなるべく早くブッ◯◯フへw