お金をかけずにサーバーの勉強をしよう

運用エンジニアの辛み

2022年10月18日

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こんにちは。ポエムを書きます!


私は Y2Kより前からシステムの運用に 25年以上従事していました。

その中で常に感じる理不尽さを、この仕事に就こうという人に伝えたいと思います。

ほぼネガティブな愚痴になってしまいますので、建設的ではないのですが、実態を知っておいて頂ければ、精神の均衡を保つのに役立つかも知れません。


結論から書きますが、運用をやっていて一番嫌だったのは、システムが安定稼働することに価値を見出してもらえないことでした。

そしてそれは組織の体質に拠るもので、運用エンジニアがどう頑張っても変えられない根の深い問題で、状況を変えたければ理解のある組織移るしか無いのです。

私はネットワークエンジニアになったことがないのですが、多分彼等も同じであろうと思います。


顧客・会社がそうであり、下手をすると運用チームの管理職でさえもそうであるのは大変苦しいことでした。

ただこれは、我々が水道の蛇口をひねれば飲水を得られるのを当たり前と思うように、人間の性に基づいた感性なのかも知れません。

しかしだからこそ根深く、解決し難いのです。


コンピューターのシステムは現代になっても依然として日々のメンテナンスが欠かせませんし、障害は至る所で起こるものです。

システム運用に携わったことのある人なら分かりますが、障害は夜間休日に関係なく起こるもので、その対応は結構大変なのです。

加えてシステム障害対応というのは、IT業界の中でも最も難しいものの一つで、知識も広範囲に求められるところがありますね。


それ故に、システムの運用・保守は無料ではないですね。
売上が上がっているはずです。
それも定期的に同じ金額が上がってくるので、予算通りの実績が得られる訳ですから、経営者にとっても良質な事業のはずなのです。

にも関わらず、事業の拡大に寄与していないという理由で評価を受けにくい立場になっている運用エンジニアが多いと思います。


開発チームは新しい価値を生み出す人達。
ゼロからプラスを作り出す。
分かりやすいですね。

一方運用チームはマイナスをゼロに戻す人達です。

しかし数直線上でプラスの場所にあるかマイナスの場所にあるかによって同価値のものが安く見られてしまってはたまりません。

同価値のものには同じ評価を下してもらいたいものです。


残念ながら上記のように、障害などの嫌な事柄には顧客も経営者もネガティブなイメージを持つのが普通です。

確かに障害対応というのはコストですが、だからといってその対応に従事する者をコスト扱いするのはいただけません。


「いっそストライキをすれば立場の上昇を望めるのでは…」と思うこともありましたが、こういうことが長く続いたせいでインフラエンジニアは数が減ってしまって、皮肉なことに今では引く手あまたなのだとか。

しかしこれからの貴重な人材を得たとしても穀潰し扱いではいずれ去っていくことは想像に難くありません。

ここまでITに依存してしまった社会では、運用・保守に携わるエンジニアがいなければ回らなくなってしまうのですから。

この辺はインフラエンジニアを使役する人達にはぜひご理解いただきたい点です。


私は結局運用・保守だけではなく、新規案件のサーバー設計から導入をして糊口を凌ぐような会社生活を送っていましたが、多くのスキルは障害対応からのフィードバックでした。

職種のカテゴリ的にはサーバーエンジニアを謳っておりますが、サーバーを作るのは副業みたいなものですね。


このような負の面のあるサーバーエンジニアですが、日進月歩の世界で生きているだけに、ITエンジニアにとって開発とはまた違った面白さがあるものです。

今でこそ人気のない職種ですが、理解のある会社が増えると俄然人気職種になる可能性が大きいと思いますね。

そしてその時代はもうすぐなのかも知れないと思う次第です。

その時のために準備をしておきましょう。


なぁ、サーバーやらないか!👍