LubuntuにVMware Workstation Proをインストールします。
皆さんもご存知の通り 2025年10月14日で Windows10のサポートが終了しますが、足切りされる Intelの第7世代までの CPUを積んだ PCをどうしようか?という悩みを抱えている人が多かろうと思います。
「お金をかけずに」を標榜している弊ホームーページにおいては、当然ながらこれ(古いPC)を捨ててはならないと言わねばならず、サーバーのお勉強に供するのを是とします。
サーバーのお勉強では仮想環境を利用するのがベストと思いますので、ホストOSがどの Linuxディストリであれ仮想化ソフトをインストールするのが良いでしょう。
弊ホームページでは Windows10の頃より VMware Workstation Proを愛用していますので、これを引き続き利用しようと思います。
ホストOSには Ubuntu系ならどれも同じと思いますが、個人的な趣味で Lubuntuを使います。
以下、Lubuntuでの具体例になりますが Linuxでのお勉強環境構築の例にはなると思い、始めから一通り書いていますので自分に必要な所だけ読んでもらえれば良いかと思います。
1.供されるPC
Windows10のノートPCが欲しくて 7年前くらいにヤフオクで 8,000円くらいで購入したもの。
(記憶があやふや)
Dynabookの R734/Mという型番で、多分企業ユースのものだったのだと思います。
スペックはこんなもんで、当時は27万した模様。
しかし今となっては細々と書いても余り益の無いPCに成り果ててしまいました。
CPU | Intel Core i3-4100M (2コア 4スレ) |
メモリ | DDR3L 16GB(MAX搭載) (別途ヤフオクで ¥3,500円くらいで買いました。) |
ストレージ | Micro SATA 256GB SSD (Miniじゃなくて Microです。 大きな SSDに代えたいが、以前は 1TBのものも売ってたけど今は見かけない。 このSSDの寿命がこの PCの寿命と同義なので M2.SATA→MicroSATAの 変換アダプタを買っておくか迷い中。) |
ネットワーク | 有線:1gbit/s 無線:IEEE802.11a/b/g/n |
モニタ | FWXGA(1366x768) HDMI出力 x1 3,840×2,160まで。 |
その他 | Webカメラがついてない |
流石の東芝製で今でも壊れる気配全くなし。
だからこそ廃棄するのは忍びないのです。
ハードウェアの準備として、以下の設定を行っておきます。
- BIOS/UEFIの設定で起動順序につき USBハードディスクを1番にしておく
- BIOS/UEFIの設定で CPU仮想化機能(Intel VIrtualized Technology)機能を有効にしておく
2.ホストOS入手とインストールメディア作成
2026年の春には Ubuntu 26.04 LTSが出るのに…と思いながらも、まだ無いんだから仕方ありません。
以下でダウンロードします。
2025年9月29日時点では 24.04.3が最新となっています。
Lubuntu 24.04.3 (Noble Numbat)
こんなリストが出ますので、赤枠のファイルをクリックしましょう。
ダウンロードが済むと [lubuntu-24.04.03-desktop-amd64.iso]ファイルができました。
Rufus(ルーファス)を使って Lubuntuインストール用の USBメモリを作ります。
Rufusのダウンロードはこちらから。
Rufus
ダウンロードが済むと[rufus-4.10.exe]ファイルができました。
USBメモリを挿してから、これをダブルクリックして実行します。
[ブートの種類] には上でダウンロードした Lubuntuの ISOイメージファイルを選択します。
他は全く変更していません。
スタートを押します。
このままOKを押します。
OKを押します。
ちょっと時間がかかりますので待ちます。
できました。
閉じるを押して終了です。
3.Lubuntuインストール
Dynabookに USBメモリを挿して電源ONします。
[Try or Install Lubuntu]行が選択されているので、そのままEnterキーを押します。
[Select Your Language] に [日本語] を選び、Instal Lubuntuを押します。
(私は有線接続しているのでこの画面になりますが、Wifiであれば [Internet Connection] の所で SSIDを選べるようになっています。)
次へを押します。
次へを押します。
キーボードは [デフォルト]でも大丈夫そうですが、私は [OADG 109A]を選択しています。
次へを押します。
[Normal Installation] が選ばれていますので、そのまま次へを押します。
SSD(ハードディスク)を全消しして良ければ [ディスクの消去] を選択し、次へを押します。
(実際は Windows10を消してのインストールでしょうから [現在] の(帯の)状態はもう少しカラフルになってると思います。)
以下の要領で入力して次へを押します。
あなたの名前は何ですか? | ログイン画面で複数のユーザーからユーザーを 選択しますが、その画面に出る名前です。 |
ログイン時に使用する名前は何ですか? | OSのユーザー名です。 このユーザーは sudoを使って管理者作業ができます。 |
このコンピューターの名前は何ですか? | マシン名です。 ひねりもなく「Dynabook」にしました。 |
インストールを押します。
本当に Windows10を消して良いなら、今すぐインストールを押します。
これで Windows10とはさよなら。
待ちます。
インストールができました。
実行を押すと再起動が始まります。
「インストールメディアを抜け」というので、USBメモリは抜きましょう。
Enterキーを押します。
さっき作ったユーザーを選択し、パスワードを入力してEnterキーを押します。
ログインできました。
このGUI(LXQt)の使い方は各々で試して頂くとして、ここでは割愛します。
ターミナルを開いて OSを最新状態にします。
subro@Dynabook:~$ sudo apt update && sudo apt -y upgrade
〜〜〜 省略 〜〜〜
日本語入力機能をインストールします。
subro@Dynabook:~$ sudo apt -y install fcitx-mozc
〜〜〜 省略 〜〜〜
一応ファイアウォールくらいは ONにしておこうかなと。
subro@Dynabook:~$ sudo ufw enable
ファイアウォールはアクティブかつシステムの起動時に有効化されます。
とりあえずこれで Dynabookは Lubuntuの端末として使えるようになりました。
4.VMware Workstation Proダウンロード
Lubuntuには Firefoxがインストールされてますのでそれを使いましょう。
VMware Workstation Proを入手するには、VMware販売元の Broadcomでの会員登録が必要です。
その結果「Broadcom サポート ポータル」という会員専用サイトを利用できるようになり、そこにあるメニューから「My Downloads」というのを選んで、次々とリンクを辿って行くとダウンロードができますけど、ここが非常に分かり辛い。
私は会員登録を済ませてしまっていてもう会員登録画面に至ることができないので端折ってしまいますが、以下のリンクを辿る過程で会員登録を促されると思いますのでそれに従って登録をして下さい。
結構個人情報を求められますが、そこは頑張って入力します。
2025年9月29日時点での最新版は 17.6.4です。
VMware Workstation Pro 17.0
「Broadcom サポート ポータル」に自分のアカウントでログインしてから、最終的には以下のリンクでダウンロードができるはず。
VMware Workstation Pro
Linux版をダウンロードすると
[VMware-Workstation-Full-17.6.4-24832109.x86_64.bundle]ファイルを得ることができました。
ssubro@Dynabook:~/ダウンロード$ ll
合計 347620
drwxr-xr-x 2 subro subro 4096 9月 29 20:04 ./
drwxr-x--- 15 subro subro 4096 9月 29 20:04 ../
-rw-rw-r-- 1 subro subro 355952946 9月 29 20:03 VMware-Workstation-Full-17.6.4-24832109.x86_64.bundle
5.VMware Workstation Proインストール
インストールの前にいくつか準備作業があります。
このソフトはカーネルに対してモジュール追加を必要とし、インストールの際に gccを使ってこれを行っているため開発用のパッケージをインストールしておく必要があります。
subro@Dynabook:~$ sudo apt -y install build-essential
〜〜〜 省略 〜〜〜
ダウンロードしたファイルは実行ファイルなんですが、ファイルに実行権がないのでこれを付けます。
ssubro@Dynabook:~/ダウンロード$ chmod u+x VMware-Workstation-Full-17.6.4-24832109.x86_64.bundle
では VMware Workstation Proをインストールします。
ssubro@Dynabook:~/ダウンロード$ sudo ./VMware-Workstation-Full-17.6.4-24832109.x86_64.bundle
Extracting VMware Installer...done.
Installing VMware Workstation 17.6.4
Configuring...
[######################################################################] 100%
Installation was successful.
インストールできました。
スタートメニューから [システムツール] - [VMware Workstation] を選択します。
どうも Linux版は日本語表示がないようですよ…。
文書を読んで納得できたら
[I accept the terms in the license agreement.]を選択し、Nextを推します。
VMware Workstation Pro起動時にアップデートがあるか確認するかを聞いています。
[Yes] を選択し、Nextを推します。
VMwareの改善のためにこのPCからデータをBroadcomに渡すか聞いています。
私はこのソフトに以前からずっと大きく世話になっているので [Yes] を選択します。
Finishを推します。
Windows10で使ってたのと同じいつもの画面(だけど英語)になりました。\(^o^)/
あとはお好きな仮想マシンを作って OSをインストールすれば色々とお勉強が捗るというものです。
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Windows 11になれなくても、こうして少し手間をかけてやれば、サーバーのお勉強に使える PCに早変わりです。
個人利用であれば一通り無料で使わせてもらえるのは本当に助かりますね。
しかし今回インストールした Dnyabookはメモリが MAXでも 16GBなので、仮想マシンの同時起動は 2台が限度ってとこです。
それでも色々検証に使っていますが、やはりメモリ的に厳しくなってきましたね。
我が家には Intelの第4世代と第7世代のPCがいくつかあるので、Win10の ESU期間中に Lubuntu+VMware Workstation Proの組み合わせに変えていこうと思っています。