仮想環境の基盤になる PROXMOXをインストールします。
このホームページの管理人は VMware Workstation Playerをこよなく愛しており、その恩恵に与っております。
このソフトは VMwareの旗艦製品である vSphereの親戚であります。
当ホームページでも vSphereを扱いたいのですけど、2024年2月を最後に vSphere環境を構成する OSである ESXiの無償提供が終了してしまいました。
私は仮想OSが稼働したまま別ノードに移動する vMotionが好きだったのですが、大変残念です。
このニュースを聞いた世界中のサーバーエンジニアが ESXiからの移行先として色々挙げていますが、今回扱うのはその中で筆頭になるんじゃないかと私が密かに思っているものになります。
VMware Workstation Playerは Windows 10のような他の OSの上で動いているアプリケーションですが、ESXiは OSなんですね。
VMwareではこれを「ベアメタル ハイパーバイザー」って呼んでいます。
(対して VMware Workstation Playerのようなのは「ホスト型」と言います。)
ハードウェアに直接インストールするものなんだって覚えておけば良いと思います。
絵にするとこんな感じで。
間に余計なもの(この場合は Windows)が入っていないだけ、必要なコンピューターリソースが少なくなり、安定し、処理速度も速くなる、と良いことづくめです。
なので本番環境では基本的にこちらが使われています。
何か VMwareの説明ばかりになってしまっていますが、仮想化界隈のパイオニアだから、まずここから話さないと先に進めませんので。
でもって、この ESXiがタダで使えなくなってしまい、貧乏人にはままならなくなってしまったのは上に書いた通りです。
そんな折、先日全然別件のために YouTube動画でお勉強していたところ、多分アメリカ人と思いますが、やたらと「PROXMOXの環境に入れた〜」と言ってるんです。
私はこのソフトを知らなかったのですが、調べてみれば何やら vSphereよりも素人向けのハイパーバイザーらしく、おまけに一通りタダでやれそうということが分かり、ここに実験の開始をしてみようと思った次第です。
これがそうだ!
PROXMOX
「ドイツの株式会社GmbHが作っているのか。」とか思っていたのですが、「GmbH(ゲーエムベーハー)」は有限会社の事だそうで、「Proxmox Server Solutions 合同会社」サンの製品というのが正しいです。
2024年4月18時点では、PROXMOXの保守(サブスクリプション購入でいち早いパッチなども得られる)で利益を得るビジネススタイルのようです。
今のところはシェアの拡大を狙ってか、以前の VMwareのようにタダで使わせてくれますので助かりますね。
Debianをベースに、Linuxの KVM(Kernel-based Virtual Machine)を仮想マシン作成に、LXDを仮想コンテナ作成に、それぞれ取り入れたものだそうです。
この仮想マシンとコンテナが同列に扱われているところに新しい時代の幕開けを感じます。
Debianベースなので OSと言い切ってしまうと語弊があるかも知れませんが、環境構築する上での扱い方は OSと同じです。
2017年頃からあったようですが、インターネットには 2023年の情報が結構多いので、比較的最近になって耳目を集め始めたのかも知れません。
なお、しっかりと日本語対応されております。
とりあえずこちらをダウンロードしておきます。ハナシハソレカラダ
PROXMOXのダウンロードのページ
2024年4月18日時点では、ダウンロードが完了すると [proxmox-ve-8.1-2.iso]ファイルができました。
皆さんもご存知の通り、ファイル名の拡張子が [.iso] ですので、インストール用メディア(DVDなど)のイメージファイルです。
なおファイル名に入っている「ve」は「Virtual Environment」の略です。
ここでは PROXMOXがどんなものか味わうためだけに試験的にインストールしてみるので、VMware Workstation Player上の仮想OSのとして構築しますけど、本来は PCサーバーに直接インストールして使うものです。
なので、VMware Workstation Playerのくだりは蛇足と覚えておいて下さい。
「できらぁ!」という猛者は、Rufusでも使って USBメモリをインストールメディアにして、PCに直接インストールしてみてはいかがでしょうか。
とか言いつつ、ここではインストールもせずに終わるのでした。
「PROXMOX環境構築 2」に続きます。
日本語どころか英語の本も新しいのがありゃしねぇ。これは2017年刊。