Zabbixインストール(前編)でインストールした Zabbixサーバーの設定をしていきましょう。
Zabbixの機能は豊富で全てをここで網羅するなんてことはできませんが、Windowsサーバーを監視対象に加えることで Zabbixの運用がどんな感じかちょっとだけ味わってみます。
Zabbix運用の詳細については Zabbixのサイトにチュートリアルの動画などありましたので、そちらを参照して下さい。
ここの一番下に動画(英語)があります。
Download and install Zabbix
マニュアル(英語)はこちら。
6.2の日本語版マニュアルは、2022年7月28日時点ではまだないようです。
Zabbix Manual
では WEBブラウザで、http://Zabbixサーバーのホスト名:8080 にアクセスした所から始めます。
日本人ですので[Japanese]を選択。
次のステップを押します。
一通り見て次のステップを押します。
データベースのパスワードは「password」にしていました。
次のステップを押します。
[Zabbixサーバー名]はマシン名のことではなく表面的に出てくるZabbixサーバーの名前なので、任意で好きなものを設定して下さい。
[デフォルトのタイムゾーン]は海外のサーバーやネットワーク機器も監視するなら、UTCにしておくのがよいと思います。
ここでは日本だけという前提で[Asia/Tokyo]にしました。
次のステップを押します。
一通り見て次のステップを押します。
終了を押します。
初期ユーザーとパスワードは、Admin/zabbixになっています。
サインインを押します。
ダッシュボードです。カッコイイ!
既にこの Zabbixサーバーは監視対象に入っています。
ダッシュボード左上の方にある[全てのダッシュボード]というリンクを踏むと、他のダッシュボードを選択できます。
他に2つあるので見てみて下さい。
さて、Zabbixサーバーは問題なく動いているようですので、Zabbixサーバー以外のものも監視対象にしてみます。
ネットワーク機器なども監視できますが、私はそんなもの持っていませんので、とりあえず Windowsサーバーでも監視してみます。
Zabbixでは監視対象が PCやサーバーなどの場合は、エージェントプログラムをインストールすることで監視項目を最大に増やすことができます。
エージェントプログラムのインストールが難しい場合は SNMPでの監視もできますが、推奨はエージェントを使うことなのでしょう。
Windows用のエージェントダウンロードはこちらから。
Download and install Zabbix
上のURLは既に以下を選んだものとなっています。
OS Distribution | Windows |
OS Version | Any |
Hardware | amd64 |
Zabbix version | 6.2 |
Encryption | OpenSSL |
PACKAGING | MSI |
Zabbix Release: には、2022年7月28日時点での最新版[6.2.1]を選んでいます。
画面下の方にダウンロードするボタンが出てきますが、2つのエージェントがあります。
[Zabbix agent 2 v6.2.1]と 2 が付いている方が、新しいタイプのエージェントですので、こちらを選択して下さい。
DOWNLOADを押してダウンロードしましょう。
ダウンロードが完了すると zabbix_agent2-6.2.1-windows-amd64-openssl.msi というファイルができました。
これを Windows 2022 Server にインストールします。
Nextを押します。
[I accept the terms in the License Agreement]にチェックして、Nextを押します。
[Host Name:]は勝手に入ったのでそのまま、
[Zabbix server IP/DNS:]には Zabbix ServerのIPを、
[Server or Proxy for active checks:]には、自IPをぞれぞれ入れて、
Nextを押します。
Nextを押します。
Installを押します。
Finishを押します。
Zabbix Agent 2のインストールにより、[Zabbix Agent 2]サービスが登録され、すでに実行中になっています。
Zabbix Agent 2のインストールにより、Windows Firewallの受信の規則に[Zabbix Agent 2 listen port]という規則が追加されています。
これで Zabbix Agent 2のインストールは完了です。
Zabbixの管理画面に戻って、Windows 2022サーバーを監視対象に追加します。
画面左のメニューより[設定]-[ホスト]を選択します。
画面右上にあるホストの作成を押します。
赤枠の箇所を設定します。
監視対象の WindowsサーバーのIPアドレスは適宜自分のものに変更して下さい。
右下の追加を押します。
[ホスト]の画面に戻ってくると、下の方に[Zabbix Server]に加え[Win2022]が増えています。
画面左のメニューから[監視]-[最新データ]を選択します。
下の方にスクロールしていくと[サブフィルター]というところに、[Win2022]がありますので、これをクリックします。
下の方にスクロールしていくと[ホスト]というところに、取得できる値が一覧で出てきますので、ここでは Cドライブの使用量を見てみます。
[(C:):Used space]をクリックするとメニューがでますので、[グラフ]を選択します。
グラフが表示されます。
こんな感じで、Windows 2022 Serverのサーバー情報を Zabbixで見ることができるようになりました。
Zabbix Agentで取得できる情報は多岐にわたり、かつ取得した情報を使って画面にエラー表示したりと、通知機能も多岐に渡ります。
ダッシュボードのデザインは柔軟性がありますし、ネットワーク図を作ってその図の上で機器の障害を表示したりと、かなりの高機能です。
Zabbixはもう大分前から世に出ていますが、それがまだ機能拡充を続けていて、商用利用にも対応しているというのは大したものだと思います。
商用のデータセンターでの監視にはフリー版では厳しいところがありますが、小規模なサーバー/ネットワーク環境の監視であればフリー版でも十分に使えると思います。
もしサーバー監視をこれから導入しようという方は、一度試してみてはいかがでしょうか。
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